ハピナビコラム

婚活の迷子さんたちへ

長野市で結婚相談所を始めて16年になりますが、経済や環境など時代の変化に伴って『婚活』も様変わりしてきました。しかし、婚活は変わっていても『結婚』自体はそれほど変化していないのですが、情報や流行に影響されて婚活者は迷子になっています。恋活や婚活パーティー・街コン・マッチングアプリと出会いの場はありますが、参加体験してみても「結婚できる気がしない」とか「真剣に婚活している人がいない」と感じた迷子さんたちが相談に来ます。

結婚までには、いくつかのステップがあります。
出会いがあり、交際して、結婚へと進んで行くのですが、婚活者の多くは出会う事だけしか考えていない様に感じます。街コンや婚活パーティーの様な対面の場合は選ばれる事が先決ですが、マッチングアプリの場合は、多くの異性の中から選ぶ難しさがありますね。「理想のタイプだから」とか、「趣味や話が合うから」だけでは、次のステップに進んだとしても長続きしないケースが多いのではないでしょうか?
“この人と結婚したら”と、先を見据えて考えてみると良いと思います。
理想のタイプだとしても、考え方や生き方が違うと一緒には生活できませんし、趣味が同じだとしても性格が合わなかったらこれも無理ですよね。実際に連絡を取り合ってみても、なかなか会う段階に進まないケースが多いので、取りあえず会える人と交際してみようとしても、結局上手く行かずにまた出会いの場に戻ってくる事の繰り返しです。

先の見えない不安からご相談にいらっしゃるのですが、皆さんに共通しているところは『自分の魅力を知らない』事です。
プロフィールに、自分の長所と短所を書けない人がとても多いのですが、それは自分を知らないからです。だから自分に合わない相手を求めています。ここで大事なのは、自分を知るという事は相手にどんな風に見られているかを知る事なのです。
例えば、自分では「明るくて社交的」だと思っていても、「軽い感じの人」と思われているかも知れませんし、「消極的で自分から話すのは苦手」と思っていても、「誠実で信頼出来る人」と思われているかも知れません。
迷子さんたちには、まず自分はどんな人で、どんな人と合うのか、そこから自分に合った婚活方法を教えています。

結婚についても、皆さんが大きく間違っている事があります。
それは自分に都合の良い相手を求めている事です。
男性の場合は、若くて綺麗な人で、自分は何もしなくても女性が察してリードしてくれる人。
女性の場合は、家事が出来て、好きに仕事をさせてくれて、私を幸せにしてくれる人。
これではいつまで経っても婚活は卒業できませんね。

幸せは、相手が喜んでくれる事なのです。
美味しいと言ってくれたとき。
楽しい・嬉しいと言ってくれたとき、幸せを感じます。
これが愛情です。
決してドキドキ・ワクワクする事ではないのです。
婚活している方も、これから婚活を始めようとしている方も、出会いの場で恋愛相手を探すのではなく結婚相手との出会いをして欲しいと願っています。
迷子さんたちは、入会して時に怒られ、時に励まされながら結婚して行きます。
そして結婚してしみじみと「この人と結婚して良かった」と感じてくれた時が私の幸せです。
私が16年独身者に伝えている事は理想の結婚ではなく『しあわせな結婚』をする事です。

しあわせ本舗 代表 若井順子氏
結婚相談を始めて16年、これまでに会員同士や婚活イベントから300組以上の独身者を結婚に導びいている。長野市・上田市・諏訪市他各地で、婚活者や親御さんに向けての講演やセミナーを開催している。